店舗の類型から考える初心者の個人が事業を始める方法


店の形

なんでも売っている所をスーパーマーケットと呼ぶのに対して、販売ジャンルが狭い物を専門店と呼ぶらしい。

コンタクトレンズ専門店!とかコーヒー豆の専門店!とか店長が好きなお酒だけをピックアップした店!みたいな物もある。この場合、スーパーマーケットに逆にはならない、タイプが違うと言った方が良いだろう、スーパーが広く浅くに対して専門店は狭く深くである。

どちらも顧客のニーズを満たしているから、今も昔も一定数そういう店舗は存在する。「ひどく限定された店舗」というフレーズが何故か私の脳裏をよぎったので、色々と考えてみたのだが、別段おかしい目論見ではない。むしろニッチという奴を狙っているとても賢い戦略である。


自動販売機の需要

こう、広く狭く浅く深くのマトリクスパターン全4種を考えてみると、「狭く浅く」なんてのは「愚策であり誰の需要も満たさないだろう」なんて鼻で笑ってしまった次第ではあるが、実際問題そんな事もない。自動販売機とかってのは「狭く浅く」ではあるが、手軽さにおいてトップであるから、ちゃんと需要があり利益も出しているのである。

成程、店舗の作り方もとい商売のやり方においては、その辺のパターンに良し悪しはなく、場所や企画やタイミングだったりの要素の方が商売にとっては大事なのかもしれない。

広く深くは仮想空間でしか実現できないのか

そうなると、「広く深く」みたいな店舗も今後出現するのだろうか?そして上手いこと利益を出していく事ができるのだろうか?

要は、専門店レベルのジャンルの深さで全ジャンルを網羅するようなお店。そういう店舗である。それを考えると、現代ではAmazonという企業が一番それに近いのだろう。ネットショップではあるが、個人法人の出品を許可しているが故に、検索すれば欲しいものはまず見つかる。配送料や業者などについては自己責任でよく考えなければいけないが、それでも品揃えの数は一番であるのは確かだ。

とはいえ、このスケールを実店舗で行なう事はまず不可能だろう。何故なら顧客の足腰が持たないし、どこに何があるのかを調査するのも結構な労力だろう。例えgoogleマップなどの高度な情報アプリが存在していたとしてもだ。そうなると、「広く深く」の店舗というのは仮想空間にしか存在できない形態なのかもしれない。今後ネットショップが進化してもVR技術を駆使した物になるのだろうか。


自動販売機を超えろ

まぁ、こうやって店舗の4類型をさらっと考えた次第ではある。そう考えると個人でも店舗を経営できる可能性も思い当たらないでもない。

おそらく、徒手空拳の個人事業主が最初に行なうべきことは「自動販売機の上位互換」になる事なのだろう。歩く自動販売機の名を冠することができれば、通常の価格よりも割増で販売しても許されるだろうし、その割増分がその人の利益になるだろう。

だがしかし、そのままの意味で自動販売機になっても仕方がない。大量の缶ジュースを抱え込んでその辺をウロウロしていては恐ろしい程の体力が奪われるし、缶ジュースは微温くなるだろうし、そもそも他者から見た外見の印象は凄惨だろう、文字通り凄く惨めだろう。

という訳で「当たり前にどこにでも売っており、誰でも提供できる物」を「手間や緊急性やタイミングという課題をクリア」する事で利益を出す、という手法が人間ができる「自動販売機の上位互換」という事になると思われる。

じゃあ、それって何じゃ?と抽象的な情報を具体的な情報に落とし込む事ができた時、その人の商売が始まる。